2010年11月18日木曜日

スカイレストランの一日

http://www.ustream.tv/recorded/10923612

「料理長!本日の日替わりコースのメインディッシュ、ししとうが足りません」 
「なに?じゃあ、シェフの気まぐれコースの、赤唐辛子を使え。」 
「いえそれもありません。そればかりか、いつだってシェフは気まぐれコースの、青唐辛子もありません。」 
「なんだと!?それじゃあ、 
シェフだってそんなにいつもいつも気まぐれじゃないんですよコースのハバネロはどうだ?」 
「それも無理です。のみならずあろうことか、 
気まぐれじゃなくてコレほんとまぐれでできちゃったよコースのハラペーニョもありません。」 
「なに?ハラペーニョまで?」 
「そう、ハラペーニョまでです。」 
「それは困ったーにょ。」 
「どうしますかーにょ。パプリカならありますが。」 
「辛さが命のうちの料理、それに今日は特に辛さにうるさいお客様がいらっしゃってる。 
うちの辞書にごまかしという文字はない。ここは正直に謝ろう。」 
「そうですね、うちの店は辛さと正直さがうりですものね。一緒に謝りにいきます。」 
「よし、いくぞ。ローリング土下座だ」「はい。ローリング土下座ですね。」 
「お客様!もーしわけありませーん!」 
ゴロンゴロンゴロンゴロン 
「申し訳ありませーん」「申し訳ありませーん」 
ゴロンゴロンゴロンゴロン 
~「説明しよう。ローリング土下座とは、謝罪の言葉を叫びながら前方へと回転を続ける、土下座の最終進化系と言われている幻の奥義である。」 
「申し訳ありませーん」「申し訳ありませーん」 
ゴロンゴロンゴロンゴロン 
「しぇ、しぇふ、お客様たちが。」 
「おおー皆さん立ちあがって涙をながしていらっしゃる。」 
拍手 
客「素晴らしい!なんと素晴らしい☆私たちはこの土下座が見たくてこの店に通っているのです! 
その証拠に、ほら!」 
助「あ!なくなったししとうにハバネロ、ハラペーニョまで!」 
シェ「ああ!ハラペーニョまで。」 
助「お客さんたちが持ってらっしゃる。しかもすこしかじってある。」 
客「いくら芸術的な土下座が見たいからと言って、大切な食材を先にいただいてしまったこと、 
本当に、すまなかったと思ってる。」 
「すまなかったー」「すまなかったー」 
ゴロンゴロンゴロンゴロン 
「いや、こちらこそ、申し訳ありませーん」「申し訳ありませーん」 
ゴロンゴロンゴロンゴロンゴロンゴロンゴロンゴロン・・・ 
~「こうしてスカイレストランは、今日もにぎやかに回り続けているのであった。つづく。 

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